不安は心の産物

2014年04月22日 18:40

 「不安って何だろう」と考えたことありますか。・・・年に地球が滅ぶとか、・・・から核ミサイルが飛んでくるとか、そんな不安ではなくて、自分に対する不安です。不安は、努力のきっかけと考えると、小さくなります。逆に、まったく不安を感じなければ、やる気も出ません。このままでいいんだ、と諦められる場合は、努力はもちろん、不安さえ感じられないのです。目標があるから、不安は出てきます。目標とは、生きる道しるべであり、目的とは、生きる価値です。目的がないと、生きる意味が失われ、存在意義が分からなくなってきます。日々の生活の中で、ただ生きているだけでは、心が満たされないのです。自分は何のために生きるのか、何をするために生まれてきたのかなど、試行錯誤しながら、答えを見つけるのも人生です。

 ただし、一握りではありますが、小さい時から目標意識を明確に持ち、日々努力して迷わずに生きている人もいます。目標意識が明確で、揺るがない人です。そのような一直線に生きる人は、幸せでもありますが、努力の人でもあります。スペシャリストと呼ばれる、スポーツのプロの選手や、技術者が当てはまります。しかしながら、人にはいろんな可能性があり、いろんな選択肢がありますから、必ずしも、いろいろ経験して、回り道したとしても、それが悪いこととは一概には言えません。さまざまな仕事や、経験を通して、人は成長し、考え方が深くなり、広くなるからです。

 私は、生きる目的とは、人々を助けることと考えています。日々の生活において、周囲の友達や、家族など、触れ合う人とコミュニケーションをとりながら、生活していくことです。そんな中で、心が成長して、人は進化していくのです。

 一方、生きる目標とは、自己実現です。自分がどのように生活したいとか、何になりたいとか、何をしたいとかです。これが、明確だと、他人との違いがはっきりしてきて、個性が表れてきます。生き方も、独特になってきます。努力も必要です。愚痴も減るでしょう。毎日が、生き生きとして、生活がぶれなくなります。他人の意見に一喜一憂しなくなるのです。人の生き方には天才型と、大器晩成型があります。天才型は、スポーツマンタイプや芸術家タイプです。若い時にその能力を発揮して、世の中で有名になります。あるいは、30歳までには仕事で財を成したり、社会にに多大な貢献をして人々を驚かせるでしょう。それに対して、大器晩成型は40歳を過ぎてから、社会に知られるような頭角を現すものです。政治家とか、研究者タイプです。どちらも、社会には必要不可欠なのです。

 最後に、生物学的な見地からすると、生きる目標は種の保存になります。次世代を担う子孫を生むためなのです。日本は、この、目標が弱くなり、人口は減りつつあります。65歳以上の人口も4分の1に達しました。これに14歳以下を加えると、3分の1以上になり、労働人口は3分の2を切りました。発展途上の国々では、誕生数も多いのですが死亡率が高いため、日本とは逆の現象が見られます。それらの国民の目標は生きることです。日本のような、自己実現や、生きる目的で悩むよりも、食糧問題や、医療の問題で、生命が脅かされる毎日を送っているからです。